お仕事とそうではないもの。

社会人5年目の仕事で感じたこととそうではないことのメモ代わり。

縁をつなぐ仕事

今日はおやすみ。一日中ひたすら寝ていた。
起きてからもベッドで動画を見ながらウトウト、電車に乗っても気が付けば睡魔に負ける。とにかく眠かった。
最近、残業続きだったから、疲れていたのかもしれない。

もうすぐ、この一年間取り組んできたメインの仕事が終わりを迎える。
今年度はほとんどこの仕事しかしていない。
忘れもしない去年の4月2日。今の係長とともに、前任者から仕事の引き継ぎを受けたとき。
まだまだ、議論の余地が多分にある状態で、真っ先に頭に浮かんだのは「こいつはやべーぞ」。
どうしたらいいか分からなかった。もう走り出しているのに、考えなければならないことが多すぎて。でも、異動してきたばかりで分からないことだらけ。本社から出されて、それまでの人脈だってほとんど使えない。自分の手にはとても余ると、家に帰って泣いた。
今の係長と係の皆さん、業者さんと、そして何よりこの仕事に関わってくれた関係者の皆さんの協力があって、何事もなくここまでこられたと思う。

私は今年、とある研修の立ち上げに携わっていた。
思えば、この研修、異動してきた当初は「ヤバい」と言われていた。
内容が多岐に渡り、しかもこれまであまり無かったタイプの研修だったから。
前任者は複数人いて、パーツごとに担当を分けて準備を進めていたが、実際に研修の始まる今年度は、係長と私で全て担当し、ひとつのパッケージとしてまとめた。
それゆえに、年度当初は、どうしてもまとまりや連続性に欠けていたけれど、そこは講師の皆さん、何よりも研修を受けてきてくださった社員の皆さんのお力添えがあって、最後にはひとつのストーリーとしてまとまった。
そして、当初は散々「大変」「今年の目玉」と言われていたが、いつの間にか「そういう研修だよね」という扱いになった。存在として安定し、何も言われなくなった。
それが何よりも、係長と私の成果なのではないかと思う。
1年前には誰もどんなものなのか想像すらつかなかった。存在しなかったのだから当然だ。
それが今や、名前がつき、中身が決まり、実際に実現して、安定した。
もう、当たり前のものとして存在しているのだ。

さて、そんな立ち上げというまたとない機会をともにした、今年の係長。おそらく、いずれはとても思い出深い上司になることだろう。あんなことがあったね、大変でしたねと笑い合う日もくるのかもしれない。
しかし、まだ一緒に仕事を進めている現時点では、決してそんな甘いことばかりは言ってられないし、良いコンビとも言いきれない。笑
性格は正反対だし、気の遣い方も違う。お互いにイライラすることが少なくはなかったと思う。
だけど、それは言い方を変えれば、お互い、それぞれの持っていないものを持っていたとも言える。
少なくとも私は、係長から多くのことを勉強させていただいた。丁寧に仕事をすることを学んだ。丁寧に書類を作り、確認すること。まずは根拠、ルールをきちんと調べること。
それはこの3年間でおざなりにしてきた部分、実現性を求めるがあまり、見て見ぬふりをしてきた部分。そこにきちんと取り組むことを、係長はきちんと評価して褒めてくれた。
今までは、いかに上手くルールをやぶるか?穴をつくか?みたいな仕事をせざるを得ない部分が多分にあり、そもそも建前の世界を知らないのに、建前と切り分けた本音をいかに通していくかを、ただひたすら考えるという難しさがあった。こっそりルールを破れる者がこの世界では正義なのだと達観し、その難しさ(入社したばかりで私はそもそもルールを知らなかったのだから当然だ)に辟易しながら仕事をこなしていた。
それが、今年はルールを守ることを評価してもらえるのである。当たり前なのかもしれないけれど、ルールに則り素直に仕事をすれば良く、その部分はありがたかった。

一方で、私が係長に対して何かしら貢献できただろうか。これは難しいことだ。でも考えてみると、フットワークの軽さでは僅かながら力になれたと自負する部分はある。
「係長、この人に話を聞きに行きたいです」「今度、業者さんにあれをお願いしませんか」そう口にして下調べをすることくらいはできなたかもしれない。その結果が、次につながることが多い年ではあった。まあ、実際交渉の場になると、そこは係長メインでやってもらうことが多かったけど。

研修の内容自体は、手前味噌だけど、すごく面白いと思う。ただ、とにかく大変らしい。
研修を受講する人数が多いから、自分の友人の友人が受けていたりもするんだけど、課題がヒーヒー言っているという声はよく聞くよね。笑
研修の準備のために、色々なところを見に行って、色んな人に話を聞いた。
普段の私だったら、絶対に会えないだろう人たち。それがまた、とても面白かった。
私自身も、研修を担当するからにはと、その内容に関する知識をつけた。勉強したし、試験も受けた。
同僚には「そこまでするの!?」とびっくりされたけど、今までは知らなかったことを勉強できるのが、純粋に面白かった。

研修を受ける人が多いことも、とても面白いと思うひとつの要因だった。
弊社はカンパニー制を導入するくらい、結構大きな組織だと思うけれど、その全てのカンパニーから誰かしらが研修を受けにきている。
だから担当の私は、この組織の全体を俯瞰できるのだ。たまに研修生の話を聞くと、各カンパニーの特色が見えて面白かった。
あのカンパニーの誰さん、このカンパニーの誰さん……そうして少しずつ知り合いが増えた。
これから、この会社に勤めていく上で、この繋がりは研修生たちにとって何よりも財産になると思うし、担当の私にとっても貴重な縁になることだと思う。

去年までは存在すらしなかったのに、いずれは「あなたもあの研修受けていたんですか?私もですよ」と社内のどこかで話題が出たりするのだろうか。それで、縁が生まれたりするのだろうか。研修の内容はもちろんだけど、私は、その方がずっと意義のあることだと思う。

研修にしても、前に携わっていた出向にしても……それは誰かの人生の「転機」なのだと思う。
もしかしたら、人生が変わる瞬間。心に残る時間になるものだと思う。
私は、誰かのそうした時間に携われていることを心から誇りに思う。
前の仕事をしていたときに、出向している社員さんを呼び戻すイベント……それも実は、「研修」だった……を企画したときに、とある社員さんのfacebookを偶然お見かけしたことがある。そこには、「今から行きますよ!出向して以来、初めての研修です。久しぶりに仲間に会えます!」と書かれた記事が投稿されていた。
それを見て私、胸がいっぱいになってしまって……
初めての研修をとても楽しみにされているんだな、と。私の、私にとっては「仕事」かもしれない。でも、それは誰かの人生の転機に関わっている。この研修が、もしかしたらこの人の人生に何か縁を運んでくるのかもしれない。
それから、少しだけ仕事に対する考え方が変わった。
そんな、誰かの人生の転機に立ち会える、前向きな仕事ができることに、感謝するようになった。
そのあと、本当に研修がメインの仕事に異動したから、ありがたかったし、そこでも縁を感じたものだよね。立ち上げというまたとない機会。前の組織で学んだことが、きっと私を助けてくれる。そして実際、大いに助けてもらったと思う。

……とつらつら振り返った結果、まるでもう終わったかのような文章になってきたけど、本当の最終回はまだ迎えていない。もう少しね。
そこに向けて、今週末は家で私も練習しますよ。司会進行の読み原稿持って帰ってきましたからね。笑
研修という仕事に携わって一番気づいたことは、準備の大切さ。どんなにベテランの講師でも、本番前にはきちんとリハーサルをしている姿を見て、どんなに慣れていることでも準備を疎かにはできない、況や異動1年目の私、と思うようになった。
本当の振り返りは、最終回が終わってから。
どうか、最後まで無事に終わりますように!