お仕事とそうではないもの。

社会人5年目の仕事で感じたこととそうではないことのメモ代わり。

仕事の下ごしらえ

私の上司は監督する係員が多いので常にバタバタしている。

監督下の者が多いと、どうしても目を通す資料や決裁書類が増えるのは仕方がない。
その上に凝り性なので、ひとつひとつの仕事が丁寧である一方で、かなりの時間がかかる。また、凝り性というのは他人にも自分にも厳しいもの。全て必ず自分が目を通さないと気が済まない。
新しいことをするのは決して嫌いでは無い。だけど、その一歩を踏み出すのに割と時間がかかる人。その一方で、前例があるものへの対応や、チェックや確認はすごく丁寧で精緻。
また、割とすぐにいっぱいいっぱいになってしまう。自分の思い通りにことが進まないとすぐにイライラ。
まずきょどって、そのあとに舌打ち、愚痴、相手に対する明らかな苛立ち……そういったものが素直に出てしまうし、そのハードルがやたら低い。

……以上が半年弱、隣の席で部下をやってきて感じた今年の上司のパーソナリティ。

そして、このような上司の性格を鑑みて、今年度の私の方向性がようやく定まってきた。
それは、「先回り作戦」である。

上司は基本的に自分が責任を持ちたい人。だけど現実として忙しい。その結果、「その仕事は明日やります」が上司の口癖になっている。
しかし現実には、その「明日」が本当の「明日」であることはまず少なく、だいたい3日から1週間かかることを見込んだ方が間違いない。
「書類のご確認をお願いします」とぺら一枚を渡したまま3、4日経過するのはザラである。

部下の作成した資料の確認は、上司にとっては絶対の業務内容だし、私としても特に対外的に出す文書は絶対上司の目を通しておきたい。
そうなると、上司の事務作業をいかに減らし、確認に時間をとってもらえるか、これが仕事をオンタイムで回していくには重要になってくる。

例えば何か資料作成の必要があり、上司が自分で作りたいんだけど、前例が組織に無い場合、「根拠資料を用意しておいて」とよく言われる。
私は他の組織に照会してそれを探してくるわけだけど、最近は併せて、時間があるときに作るべき新しい資料も作ってしまうようにしている。
根拠資料を渡してから数日後、上司は大体申し訳無さそうにこう言う。
「用意しておいてもらった根拠資料……まだ見れていないんだよね。新しい資料も作れていないんですが、明日こそやりますよ」
そうしたら、ここぞとばかりにこう言うのだ。
「その資料なんですが……実は叩き台を作ってみたのです。差し支えなればお時間のあるときにご確認いただき、叩き台にしていただけないでしょうか?」

最近は、上司の文章のクセも随分理解してきたと思う。行間や文字数、余白の設定の仕方など。
だから、内容はさておき、視覚的には、上司の作る資料にかなり近いものが作れるようになったのではないかと思う。
私はこういう本質から外れたしょうもないところに結構こだわってしまう(笑)
でも、上司の作る資料に似せて作っていると、意外になるほどなと思うところも多い。
今年の上司は、とにかく細かい人。
大雑把な私のやり方とはまず違う。
だから、積極的に自分の関与する機会を作り、少しでも上司のやり方を盗むことは恐らく身になるだろうと、そう思っている。

私はこの先回りを、自分の中で「下ごしらえ」と命名している。
3分クッキングよろしく、時間があるときに叩きを作っておいて、いざ話が出たら「予め準備しておいた資料がこちらでございます」とお見せするのだ。

上司の達成感や満足感を考慮すれば、確かに作っていただいた方が良いのかもしれない。
この上司は数が多くて面倒な作業を自分で全てやりきったとか、新しい様式を前例を参考にしつつイチから作ったとか、そういうことに非常に高い達成感を感じる人だということも、この半年弱で分かってきた。
でも、それを待っていると正直いつになるか分からない。
そしてあまりにいっぱいいっぱいになってくると上司は機嫌を損ねる。
隣で舌打ちをされると、こちらもあまり良い気分はしない。
何より私は、職場における互いの感情は大事だと思うのだ。どうせ仕事をするなら、お互いに楽しくやりたいから。
(だから催促も最小限にしたい……という本音もありつつ。。)

私は、資料作りではあまりいっぱいいっぱいにはならない。
どうしたらより良くなるかを考えながら、黙々と資料を作るのは結構好きだし、イチから新しいものを作るとなっても特に抵抗は無い。新しいものを実現するために内部調整することの方が、よっぽど難しくてストレスフルだ。
こうした上司が抱え込もうとしたものを奪うと、「お忙しいでしょうから…」と定型的に気を遣ってもいただくけれど、今の状況で忙しいなんて言ったらバチが当たる。
むしろもっと仕事を振って欲しい。
私は頭が良くはないので、自分が実際に経験してミスをしないと覚えられないのだ。
毎日定時に帰って、月に1日以上は必ずお休みを取り、毎週会社内外に営業という名の顔出しが出来ている現状。
これまでに比べたら本当に天国だけど、経験値という意味では……同期たちには劣っているかな、と思う。。

私は臨機応変が苦手である。でも、ゼロを0.1とか0.2とか、少なくともゼロでは無くすことくらいはできるかもしれない。過信している部分も多分にあるとは思うのだけど。
自分がこの組織で力になれることがあるとしたら、きっとその火事場の馬鹿力。
とはいえ、それだけあってもダメなんだけどね。基礎がしっかりしていないと。
でもまずは基礎を身につけるためにも、周りを見つつ良いところは積極的に盗みつつ、力を付けていきたいとは思う。