お仕事とそうではないもの。

社会人5年目の仕事で感じたこととそうではないことのメモ代わり。

調整はむずかしい。


質問。

「あるモノ」を会社の経費で買っても良いものか。


その「あるモノ」の購入実績があれば、難なくすんなり買えるだろう。
でも、実績、つまり「前例」が無ければ「買ってもいいものか?」の判断を誰がするのか。誰がしてくれるのか。

前例の無いことは、基本的に誰もやりたがらない。
根拠は?買う根拠は?必要な根拠は?うちが買わなければならない根拠は?
やる理由はひとつしかないが、やらなくても良い理由はたくさん見つかる。

何かをする根拠を見つけるのは難しい。
現状を変える根拠。
それが圧倒的にシロ(例えば事故が起きて緊急対応を求められるとか、上からのトップダウンとか)なら話は早いけど、現場の声によるもの、つまりボトムアップだとすると……うーん。これが結構行き詰まるもの。

新しい事業の難しさは、そこだと思う。
前例が無いなかで、いかにお金を出してもらうか。
今までやってこなかったことに対して、「やっぱりやらなくていい」という判断をすることって簡単。
でも、「なんとかやりましょう」と言うこと、それを認めてもらうことは……難しい。

つまり、現場で必要だと思ったものを買って欲しいと部署の経理担当にお願いしたところ、
「根拠は?なぜうちで買うの?まずは現場に買ってもらえばいいんじゃないの?なぜ現場で買わないの?そりゃアナタ、お願いはしづらいかもしれないけど」
……盛大に突き返されたのでした。

ブラフをかけて、嘘を付いて対応しても良かったのかもしれない。
現場では買えないと言われてしまった、そう言い切っても良かったのかもしれない。
だけど、あまりにそれは大人気ない。
そもそも、「買う必要が無い」から始まっている人を、その勢いのうちに説得することは難しい。
以前自分がその判断を行う経理担当にいたからこそ分かる。
判断がグレーゾーンに当たるものを「買う」ということの、ハードルの高さ。

結局その場で「必要なもんは必要なの!」と主張するのは子どもの喧嘩になってしまうから、とりあえず一旦引き取った。
でも、そのモノを買うべき原因に対して、対策を講じなければならない事実は変わらない。

何が問題なのか。残業中、上司が帰った後に、経理担当の部下に話を聞きに行った。
ぶっちゃけ何が問題だった?と。
そもそもそれ自体が経費で落とせないものであれば話は終わりです。調整の余地は無い。
でも、案外そうではないらしい。
買うべきという根拠さえあれば通るはずだと、何よりも「お上からのお許し」があれば買わざるを得ないとアドバイスをもらった。それは一理ある。というか確かにそれが正攻法だろう。

買うことそのものは、理屈としておかしいことでもないだろうから(しかもお上としては自分の懐が痛むわけでもなんでもない。こっちが買うって言ってるんだから、経理上の責任はウチが取る)、お上から一言印籠をもらっておくか。
「買っても良いよ」の言葉さえもらえれば、事は片付くだろう。
というわけで、上司に相談しつつ、お上に話を上げたわけだけど。

コッソリ買っちゃうのがいいのに。
正攻法から攻めて、グレーながらに対応できてる現状すら変わっちゃっらどうするの?
俺がポケットマネーで買うよそれくらい。

お上に話したことを報告した結果、上司からは言われた言葉は、正直「なんでそうなる?」だった。
あなたの正義は分かったけど、それが叶わなかったから、セカンドベストを尽くそうとしているわけで……グッタリと疲れた。

それは子どもの喧嘩をしろってことだったのかなと、
あるいは、上司が買うって言うなら私としては止めやしない。
だけども、それは全てをすっ飛ばした文字通りの「最後の手段」じゃないですか。ルールも戦略もクソもあったもんじゃない。
というか、部下の立場として「買ってくださいお願いします」なんて言えるわけがないのです。

上司の立場としてやって欲しいことは、ポケットマネーで買うことではない。
「自分たちの想定から外れた現状において、目指していた想定を達成するためにはどういう手段を取るべきか」の議論だと思う。
想定が外れたことに対して、「あり得ない」「これぐらい買えばいいのに」と散々愚痴っても現状は変わらない。
そのモノを買うことで達成したかった目的を達成するには、他にどんな手段があるのかを考えて欲しかったなと思う。
私の調整が悪いということであれば、それはそれで反省すべきではある。勿論。

例えばそれが子どもの喧嘩でいいならば、「自分で買う」前に、上司同士で話しをするという選択肢は無いのかとか。
ポケットマネーで買う前に、多分出来ることってあるはず。

まあ私の負い目もあるんだけどね。
例えば説明の仕方、言葉の使い方等々。
自分の調整がふわふわとしていたせいで、経理担当に必要以上に警戒された可能性だって否め無い。
買う必要性をきちんと理解してもらえなかったかもしれない。
そこは負い目。